創作

母が全然子離れしてくれない話

                  
今日は 燃えるゴミの日よ。  わかってるよ。  タカユキ、 早く起きなさい。  いい加減 部屋掃除したら どうね。  うるせーな。  んー、 あと5分。  母はまだ、 子離れ していない。 おれが 小さい頃から、 何かとつけて おれの世話を してくる。   タカユキ! 朝ごはん 早よ食べ!  洗濯物は もうない とね?  勝手に部屋 入ってくんなよ!  おい! 何勝手に 部屋片付けて んだよ!  あんたが片付け せんからよ。  おかげで おれは… お前、 なんでこんな 簡単な仕事も できないの?  なんでも 世話してくれる 母のおかげで、  何もできない息子に 育ってしまった。  すみません。 タカユキ! また遅刻するよ!   るせーな。  今日から 盆休みだよ。 ただいま ねーちゃん。  親父は?  いま本家に スイカ もらいに行った。 子離れできてない 親っつーか、  何言ってんの。  東京の生活は どう?  どうもこうも…  毎日母さんに 起こされるよ。  部屋片付けろってうるせーしさ、 それってあんたが 親離れできてない んじゃない。  あんたが しっかりしないと、 お母さんいつまでも 天国行けないよ。  うん。  早く休ましてやんな。